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質問内容
在来工法について。wikipediaによると、在来工法(木造軸組工法)は「日本で古くから発達してきた伝統工法を簡略化、発展させた構法」という事になっていますが、「簡略化」はいいとしても「発展させた構法」というのはちょっとおかしいのではないかと思います。伝統工法は、地震に対して軸組だけで受け、維持するように考えられており、壁はあっても無くてもよく、あったとしても現代の耐力壁的な期待はされてなく、軸組だけでもつように複雑な仕口など工夫をこらして立体に組んであり、軸組が地震の力を柔らかく受け流す柔構造でした。しかし、在来工法は、地震に対して簡略化した軸組だけではすぐに崩れてしまうので、補強金物、耐力壁が付けられています。新築時から補強金物が付けられますが、簡略化した軸組だけでは弱いという証明だと思います。さらに基礎と土台をアンカーボルトで固定し、日本の歴史上、使われる事が殆ど無かった筋交いを使用し、米国の住宅のように構造用合板を使い、耐力壁化する事で剛構造となり、完全に伝統工法とは別物といえます。これは弱い軸組を補うために、対策としてこちゃごちゃと色々な物を付けただけの工法です。これが伝統工法を「発展させた構法」といえるでしょうか?在来工法(木造軸組工法)という名前は、「伝統工法を発展させたもの」と勘違いする人が出てきてしまうと思うので、この紛らわしい名前をやめて、「木造耐力壁工法」とか「筋交い工法」とかに変えたほうがいいと思うのですが、皆さんどうでしょうか?
2010年03月01日
A.回答
質問者さんの意見もわからなくないですね。在来工法が伝統工法の柔構造を剛構造化させているという指摘は当たっているし、最近のように在来にも、筋交いだけでなく、面材を張って水平剛性を持たせることが一般化してくると、在来工法のメリットって何? という疑問だって湧いてきます。でもこういう事態になってきたのは、伝統工法側にも責任ありだと思いますね。最近は伝統工法による実物大の耐震実験などが行われるようになって、伝統工法にも科学のメスが入ってきていますので、柔構造の解析が今後さらに飛躍的に進展する可能性もあることは事実です。こういう試みが従来なかった以上、あるいは限界耐力計算的な発想がなかった以上、伝統工法は大工さんたちの感と技能に頼っていたわけで、加えて仕口や工数が在来工法に比べて、いわんや2x4に比べて圧倒的に多い以上、コスト高や工期の長さというデメリットもありましたから、現在のように、奇特なお施主さんや、特殊な寺院建築や、歴史的保存建築物の修復という枠に押し込められざるを得ない事態となってしまいました。ですから伝統工法を再び陽の当たる工法とするためには、大工さんの優れた技能と科学的な解析が一体となって実験を行っていけるような体制に加えて、複雑な仕口をどこまでNC化できるか、輸入材など一層複雑化している材木事情の中で担当者がどこまで材の性質を見抜けるか、あるいは現在の土地事情ではどうしても余儀なくされる縦長の2階建て、3階建てにおいて、伝統工法が在来や2x4に太刀打ちできるのか、など、多くの努力が並行して行えることが不可欠であると思います。私は、基本的には、こういう努力が行われて、伝統工法が、再び一般の人たちの選択肢に乗ってきて欲しいと思います。なんといっても世界に稀なる工法ですから、それだけでも努力する価値はあるのではないでしょうか?
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